2015年08月10日

日本人は「創業者は韓国人だったの?」と驚き、韓国人は「日本の企業だったの?」と驚いたロッテのお家騒動

ロッテがお家騒動になっているが、日本以上に韓国では大騒ぎらしい。

日本ではロッテは菓子メーカーとして知られている。しかし創業者がシン・キョクホ(辛格浩、通名・重光武雄)という在日韓国人一世だったとは多くの人が知らなかった。

一方、韓国ではロッテは単なる菓子メーカーでは無い。ホテルやデパート、テーマパークなどを経営する韓国では5番目の巨大財閥だ。

ところが韓国人は、ロッテが日本企業なのか韓国企業なのか、という論争で大騒ぎになっている。

何しろ「妬み」がお家芸のお国柄だ。ロッテが日本企業だとすれば、外国企業に対する政府の優遇措置で成長したからけしからん、という話しのようだ。同社がこれまで韓国経済に貢献してきたにもかかわらずだ。

創業者で現会長のシン・キョクホ(辛格浩、通名・重光武雄)は日本統治時代に朝鮮で生まれた。20歳で日本に移住したときはまさに第二次世界大戦の最中である1942年だった。

シン・キョクホは商才があった。戦後すぐにチューインガムの原料輸入が解禁になると、すぐさまチューインガムの製造と販売に乗り出している。

それが大当たりし、1948年にはロッテを設立している。

1960年代になると、日本での成功を足がかりに、韓国に進出する。韓国では単なる菓子メーカーではなく、前述の様にホテルや百貨店、テーマパークなどを手がけて巨大な財閥に育て上げた。

その後2009年に会長となり、日本の事業は長男のシン・ドンジュ(辛東主、通名・重光宏之)に任せ、彼をロッテホールディングスの副会長にしている。

韓国での事業は次男のシン・ドンビン(辛東彬、通名・重光昭夫)に任せていたが、いずれ日韓事業の一本化に向けて、彼が全グループの経営を任されるのだろうというのが大方の予想だった。

実際、今年1月に、長男のシン・ドンジュは突然、取締役会で役職を解任されたのだ。

ところが7月27日に行われた取締役会に、シン・ドンジュは父親のシン・キョクホを車椅子に乗せて現れ、今度は弟のシン・ドンビンと他5人の取締役を解任した。

すると翌日、今度は次男のシン・ドンビンが父のシン・キョクホを会長職から解任するという、応戦が行われたのだ。

そして次男のシン・ドンビンは、自分たちが解任されたことは、高齢で判断能力が鈍った父をそそのかせて兄のシン・ドンジュが無理矢理行ったことであり、無効であると主張した。

と、兄弟でお互いに解任しあっているが、実際にはグループの中心であるロッテホールディングスの株主が決めることになるはずだ。

ところがこれまた驚いたことに、ロッテは上場していない。そのため株主構成は不明なのだ。

しかもロッテホールディングスと韓国のロッテグループとの関係も良く分かっていない。

したがって、この兄弟の後継者争いがどうなるか良く分からないのだ。

実は韓国ロッテグループの方が、日本のロッテホールディングスよりも売上が遙かに上回っている。

そのため、韓国人達は、ロッテがもともと日本企業だとは知らなかった。しかも、創業者の妻が日本人で、つまりは現在争い合っている兄弟の母親が日本人であるとはなおさら知らなかった。

そして「ロッテは韓国企業か、日本企業か」という論争として大きな騒ぎになった。

次男のシン・ドンビンは韓国ロッテグループの株式の95%が韓国系が保有しているのだから韓国企業だと主張しているが、韓国マスコミでは、経営権の所在が何処にあるのかが問題で、場合によっては日本企業とみなすべきだとしている。

従って、韓国のロッテが急成長して財閥にまでのし上がってきたのは、時の政府が外貨不足に悩んでおり、両者の利害が一致したため、外国企業として優遇されたからだというのだ。

ということで、おさらいすると、韓国人から見ると、ロッテ後継者争いの図は、経営手腕が高く人望が厚い次男のシン・ドンビンに対して、儒教的倫理観に訴えて長男である自分がロッテグループの総裁になるべきだと主張している兄シン・ドンジュという風に見えているようだ。

また、すっかり韓国人である次男に対し、日本語は流暢だが韓国語はたどたどしい長男は憎き日本人とも映っているかもしれない。

さて、ロッテ創設者のシン・キョクホには初め、韓国人の妻が居て、長女をもうけている。それがシン・ヨンジャ(英子)だ。

彼女はロッテ福祉財団理事長という肩書を持って居るが、ロッテ百貨店共同創業者でもある。

このシン・ヨンジャがシン一族での大きな発言権を持っているらしい。

そしてシン・キョクホは韓国男らしく性欲が止まらない男だったようで、なんと初代ミスロッテのソ・ミギョンに子供を産ませており、それがシン・ユミという次女として育てられた。彼女もまた、ロッテホテル顧問という肩書きを持っている。

どうやら兄弟の争いは、創設者シン・キョクホの日本人妻、長女、次女がどちらに付くかで決着がつくのかもしれない。



posted by しげぞう at 22:38| Comment(1) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする